≪Blog≫日本人でさえ難しい!日本特有のビジネス用語
株式会社Futaba事務局です。
すっかり暖かくなり、桜の季節が楽しみになってきましたね。
3月に入り、2023年度の新卒採用活動がスタート。
リクルートスーツに身を包む学生をよく見かけるようになりました。
そして4月に入社を控える2022年度の新卒者にとっては最後の春休み。
皆さん、新生活への期待と不安が入り混じる中、過ごされているのではないかと思います。
自分が新卒で入社したとき、まず何に苦労しただろう…と思い返すと、
真っ先に「ビジネス用語」が浮かびました。
新社会人向けのビジネス入門書に載っているような用語は頭に入れてから入社したのですが、
それ以上に初めて耳にする言葉がたくさんあり当初は本当に苦労したものです。
いま、自分が日本語教師の視点で日本のビジネス用語を眺めると、
その数は膨大であり、特に外国人材にとっては覚えるのも至難の業だと強く感じます。
とりわけ、「中年以上の日本人男性がよく使う傾向にある語彙」は
ビジネス用語集などで取り上げられることも少ないため、
実際に聞いて初めて表現とその意味を知ることになります。
例えば、次の【 】内のような表現です。
① 田中くんはうちの【4番バッター】だから、君も参考にするように。
② 今、この仕事はだれが【ボールを持っている】の?
③ 今回の仕事は利益が出てもコストがかかるから【イッテコイ】だ。
④ まずはコストをおさえることが、我が社にとって【一丁目一番地】だ。
こちらの記事を読まれている方は、①~④の意味が理解できますか?
また、①~④の表現をよく使われていますか?
“よく使っている”という方で、身近なところに外国人材がいらっしゃる場合は十分ご注意ください。
①~④すべてを最初から自力で理解できる外国人材はまず居ない!と断言できます。
筆者(日本人)でさえ、①②は何となくイメージができたものの、
新卒入社して初めて③④を聞いた時は、全く意味が分かりませんでした。
筆者が①②をイメージできたのは、野球好きであることが幸いしました。
【4番バッター】はエースバッターであることを知っていたから、
【ボールを持っている】は送球やキャッチボールの概念があったからこそ、
それぞれ「いちばん仕事ができる社員」「主導権を持っている」の比喩表現だと想像できたのです。
日本人におなじみの野球は、世界規模で見ると実はマイナースポーツの部類に入ります。
例えば、野球文化が根付いていない東南アジア出身の外国人材に
①や②を教えようとする時、まずは野球の概念から伝える必要があります。
つまり、日本人は容易に理解できても、外国人材には極めて難易度が高い表現なのです。
また、③④は本来の言葉の意味を大きく飛躍させた比喩表現であることから、
より理解が難しいといえます。
まさか【イッテコイ】という命令表現がビジネスの場では「利益と損失がほぼ同じ」であることを意味しているとは。
【一丁目一番地】という住所表記が「最優先課題」であることの比喩だとは。
日本人の新入社員であっても、初見ではなかなかたどり着けないでしょう。
外国人材であればなおさらです。
“新入社員や外国人材の前では、例に挙げたような表現は一切使わないようにしましょう”と言うつもりは全くありません。
自社内では使用を避けたとしても、他社の方との会話の中でめぐり会う可能性があります。
日ごろから自社で慣れておいた方が、かえって本人達のためになるかもしれません。
ただ一点だけ。
長く社会人生活を続けていると、①~④のような表現は常識のように思えてきますが、
一歩外に出ると常識ではない事を常に意識しておく必要があるかもしれないですね。
特に①②のような表現が理解できないと言われると、
“何でこんな簡単なことも分からないのか”と苛立ってしまう方も少なからずいらっしゃると思います。
そして“【4番バッター】の意味が分かりません”と言われた時には、
丁寧に説明してあげるようにしてください。
このような些細なやり取りが、新入社員や外国人材の方々との
円滑なコミュニケーションの第一歩になると信じて・・・。
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